『即興カフェ』@第15回日本音楽即興学会ワークショップ実施しました。

 21日に八王子学園都市センターにて、4年ぶりの対面で第15回日本音楽即興学会が開催されました。『即興』をテーマにさまざまな分野の研究者、音楽家、療法家などが集まった珍しい学会です。若い世代を中心とした先進的な学術発表から、夜はライブ会場でのパフォーマンス発表やラウンドテーブル、活動の記録映画上映も実施された画期的な内容でした。
 個人的には3.11以降の『音楽、サウンドスケープ、社会福祉』の探究のなかで、弘前大学今田匡彦研究室を通して多大な影響を受けた若尾裕先生の思想が通奏する学会として、また2016年には下北沢B&Bにて体奏家・新井英夫さんとともに先生の全著作を振り返る座談会にも出演させて頂いたご縁で、2016年から参加しています。

『音さがしの本 リトル・サウンド・エデュケーション』R.M.シェーファー、今田匡彦著のご紹介。撮影:若尾久美
『音さがしの本 リトル・サウンド・エデュケーション』R.M.シェーファー、今田匡彦著のご紹介。撮影:若尾久美

 普段は関西方面を中心とした学会ですが、今回は初の八王子での開催でした。『サウンド・エデュケーション』の100番目の課題として2014年に立ち上げた『即興カフェ』の思考と実験の「場」をワークショップとしてご紹介しました。サウンドスケープ思想のみならず、即興演奏や参加型音楽を考える上でも不可欠な『関係性』をテーマに、時には身体での時間実験を体験しながら、皆さまから自然に活発な対話の場が生まれていくプロセスが非常に面白かったです。というか、コロナ禍ですっかり変容したと思っていた『場』の感覚、やはりリアルな時空の重要性にあらためて気づいたひと時でもありました。参加いただいた皆様、ありがとうございました。

 

 サウンドスケープを耳の哲学にした、新しいオンガクの思考と実験の場『即興カフェ』。今後も引き続き、機会があれば開催できたらと思っています。若い世代の研究者、音楽家たちの思考の種となれば幸いです。以下、当日の参考文献シェアします。
(ササマユウコ)