2014年秋に開始したアート活動「コネクト」は、出会いや関係性によって有機的に変化していくことがわかりました。このページも代表者の「イマココ」をお伝えする場として、時々更新しています。

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2011年3月末に、長年暮らした都心から少し離れた郊外に越してきました。「想定外」というコトバが当たり前に使われていたあの日以来、自分の専門領域(音楽)を越えて日々真剣に「想定外とは何か」を考えていました。それまで当たり前に活動していた「自己を表現すること」から離れ、研究室に籍を置き、自治体の社会教育事業に携わりながら、まずは社会や芸術との「かかわり直し」をしました。コネクトはその3年半の試行錯誤から生まれた、とても小さな実験室です。
音楽、美術、演劇、ダンス、福祉、環境・・Arts&Sience。ここでは芸術を「分野」ではなく「関係性」と捉え直し、境界線を越えてみます。カラダとココロ、私とあなた、学校と社会、日常と非日常、さまざまな「内(ウチ)」と「外(ソト)」を’音楽的に’つないでみます。そこには各分野の「コトバ」や「常識」の違いがあり、人間関係や力関係があり、アタマで思うほどには簡単な実験ではないということは2年を過ぎた今、わかってきました。それでも私は自分の専門分野を越えて、今年度もアート活動として内と外を「コネクト」していきます。

 背景にあるのは、カナダの作曲家/音楽教育者であるM.シェーファーが40年前に提唱したサウンドスケープ思想を「内と外の関係性」から捉え直した’哲学’です。彼の代表的な「内側からの(サウンドスケープ)デザイン」という言葉は少し抽象的ですが、20世紀半ばに人間の欲によって破壊され始めた世界を心から憂い、自発的に内外の世界とつながること、「自分に何が出来るかを自発的に考えて生きる」ことの大切さを訴えています。自分の耳で世界の音風景(サウンドスケープ)をきくこと、そして他者の耳(世界)を知ること、関わること。その「考え方」を様々なかたちに変えて提案していきます。
また2016年度は「想定外=空耳」と名付け、さまざまな空耳企画も実施します。特に若い世代の研究者や実践者に向けて、ともに学び考える場をつくっていけたらと思っています。

 連携する大学や人のネットワークに地域の制限はありません。コネクトだから出来るコト、つながるヒト。2016年度もさまざまな音風景(サウンドスケープ)に出会えますように。

                                   2016年4月1日

芸術教育デザイン室

CONNECT/コネクト

  代表 ササマユウコ