奈良・京都を取材しました。

①奈良「わたぼうし音楽祭」

春に訪れた「たんぽぽの家(たんぽぽの会)」を母体に、今年で39回目を迎えた「わたぼうし音楽祭」にお邪魔しました(9月7日/奈良文化会館国際ホールにて)。理念の押しつけではなく「共感」とともに、ふわりふわりと全国に広がって、今では2年に1度「アジア太平洋わたぼうし音楽祭」も開かれているのです。この日も台湾からゲストを迎え、1年に1度の、そこにいるみんなでつくる「祭」としての音楽祭を一緒に楽しませて頂きました。3時間に及ぶステージもあっという間。障がいを持つ人の詩に曲をつけるという、当時誰もが思いつかなかった「つながり方」そのものが共感を呼ぶ様々なメッセージとなって、わたぼうしのように飛んでいった。それが大きな実を結んでいるステージでした。

 

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②京都芸術センター

翌日は昨年の春(の夜)に訪れた京都芸術センター(元明倫小学校)を再訪。事務局の石井知枝子さんにお話を伺いながら、施設内をあらためて見学させて頂きました。スペイン風エントランスを始め、地域のコミュニティスペースとしての贅を尽くした大小の座敷、関東大震災後の「震災復興小学校」を意識したスロープなど、100年近く前の建築物が伝える「地域と学校の関係性」には今も学ぶことが多かったです。廃校後もアートセンターを支えるのは300人の登録ボランティアさん。もともとこの施設に興味を持ったのも、現代美術の中に溶け込んだ監視ボランティアさんの'自然体’。生活とともにある芸術の理想形を見せて頂いた気がしたからです。もちろん、運営事務局がボランティアの皆さんを誇りに思っているからこそ15年目を迎えた今も、たくさんの「愛」にあふれた施設なのでした。

※以上は、CONNECT+考察レポート【日常のつづきにある非日常~関西編】として、近日アップする予定です。